キヤスクが取り組んでいるのは、すべての人が「着たい服」を選べる社会の実装です。
それは、新しい商品をいくつか出せば完了するような挑戦ではありません。
企業を巻き込みながら、既製服市場の構造や常識そのものを少しずつ変えていく取り組みです。
当社のような小さな会社が、時間軸の長い社会課題に向き合い続けるためには、短期的な成果や分かりやすいリターンだけではない、別の価値観が必要だと感じています。
その中で生まれた関係性が、「キヤスクルー」です。
キヤスクルーは、出資を伴いながらも、短期的な成果や急成長を前提とするものではありません。
キヤスクが向き合っている課題と時間軸を共有し、乗組員(クルー)として長い航海をともにするパートナーです。
それは「支援」でも「投資」でも「スポンサー」でもなく、キヤスクの挑戦の性質にふさわしい自然体の関わり方として整理したものです。
すべての人が「着たい服」を選べる社会を実現に向けた課題は、個人や小規模な団体の努力だけでは根本解決できません。
現在のアパレル産業は、健常者の着用を前提とした構造の上に成り立っており、身体の不自由な人々への配慮は、本業ではなく周縁に置かれ続けてきました。
国内約8兆円規模とも言われる既製服市場において、すべての人が当たり前に「着たい服」を選べる社会を実現するためには、アパレル産業そのものが本業として向き合う必要があります。
キヤスクが蓄積しているのは、当事者の声という一次情報です。
それを企業の現場で使える知見へと翻訳・体系化することで、企業とともに成功事例をつくり、身体の不自由な人への視点を、商品設計や服づくりの常識としてアパレル産業に定着させていくことが、私たちの挑戦です。
非常に時間のかかるこの挑戦は、一人ではできません。
理念や時間軸を共有できる方とともに、静かに、しかし確実に積み上げていく必要があります。
キヤスクルーは、そのための関係性です。